NHK「あんぱん」やなせたかしさんの詞の世界2

こんにちは、鹿児島市のピアノと声楽の教室、かごしま音楽教室SINGの郷田です!

NHKの「あんぱん」。人気ですよね。今日は、やなせたかしさんの作詞の世界の素晴らしさを皆様に言いたい!という気持ちから、第二弾。

「さびしいかしの木」という曲をご紹介したいと思います。

さびしいかしの木 作詞 やなせたかし 作曲 木下牧子

山の上のいっぽんの
さびしいさびしい
カシの木が
とおくの国へいきたいと
空ゆく雲にたのんだが
雲は流れて
きえてしまった

山の上のいっぽんの
さびしいさびしいカシの木が
私といっしょにくらしてと
やさしい風にたのんだが
風はどこかへ
きえてしまった

山の上のいっぽんの
さびしいさびしい
カシの木は
今ではとても年をとり
ほほえみながら立っている
さびしいことに
なれてしまった

木を擬人化しているわけですが…生まれた時からの、どうしょうもないものってありますよね。顔がもっとハンサムなら..可愛ければ..どんなに素敵な容姿の人でも、どこかにコンプレックスがあったり、必ずありますよね。もっと背が高ければ、運動神経が良ければ、頭が良ければ、とか。

この「木」は、自分の足で「移動」することができないんです。でも、ここにずっといるだけでなくて、どこかへ行きたい。みたことのない様な景色を見てみたい。もっと素敵なこの世界をたくさん見たい。そう思ったけど、足がない木はそれが叶いません。雲に頼んでも雲は消えてしまいます。風に頼んでも、そもそも風は立ち止まると風ではなくなってしまいますので止まってくれません。

そのほかにもいろんなものに頼んだのかもしれません。そして時間が経って、やがて「自分はここに立って、みんなを見守る」という役割であることを受け入れます。欲して、「微笑む」ことができる様になったんですね。寂しいことに慣れた、というだけだったら、微笑むことはないと思いますので、「受け入れて現状に満足して幸せを手に入れた」ということですね。

もしかしたら、「自分ができないこと」ばかりに目が入っていて、いつも自分が認められなくて苦しい思いをしている人もいるかもしれません。でも、「自分ができていること」に目を向けて、自分の存在意義を認識して「自分を認めてあげられる」人こそが、充実や幸せを得られるのかもしれません。つまり、「心の中」が大切ですよ、とやなせ先生は教えているように感じます。

とっても良い歌なので、ぜひYouTubeなどで合唱を聴いてみてください。

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