悪いところばかりをみる先生

こんにちは、〈声楽・ピアノ教室〉かごしま音楽教室Sing!の郷田です!今日は、音楽の先生が生徒について標準的に「悪い面ばかりにとらわれる」傾向があるのでは?というお話です。

多くの先生の思考パターン

昔、某大手の音楽スクール講師をしていた頃にバックヤードで他の先生方と、指導法の相談や情報交換、生徒さんへの対応などのお話はよくしていたのですが、

思い返してみると…「〇〇くんは〇〇ができない」「〇〇くんは〇〇しようとしない」という内容は多かったように感じます。

先生の多くは…その子の課題やネガティブな面を出していって、改善策は果たして?という思考パターンで対応や指導を考えます。(自分自身への戒めでもありますが)。

しかしそれはある意味では「先生にとって理想の生徒をつくるために〇〇くんが変えるべき点」=「生徒を先生の枠にはめたい、はみ出ているところを切り取っていきたい」という無意識的な教師から生徒への好都合化という思考パターンなのかもしれません。

人は物ではない。モチベーションを含めて成長を考える

そもそも「先生が生徒にネガティブな見方をしている」状態で生徒と関わりを持つ事は、生徒側からすると「良い点をみてくれない」と考えるのは必然です。

これが物であれば…たとえば形が真っ直ぐではない→曲がった箇所を真っ直ぐに直そう、これで良いかもしれません。しかし人の場合、ネガティブ要素を変える、事にしか教師の意識がないこと=生徒からは「褒めるところがひとつもない」事にならないでしょうか?対象(生徒)がそう捉えてしまったら、モチベーションを保つ事ができずに改善点を改善するエネルギーが不足してしまい、改善には至らないケースが多くなります。

ネガティブポイントのみに目がいく教師、に先生自身がなっていないか立ち返る習慣をつける事、そして、先生自身がネガティブと結論付けている点が「普遍的な価値観に対しての課題点」なのか「自分の好みや思考に対しての課題点」なのか、常に自己分析をする習慣をつける事、

これらは、忙しくなる教師ほど気をつけなければならないと思います。

GODA AKITOMO(音楽家、作業療法士)

武蔵野音楽大学卒業、同大学院修了。イタリア国立ボローニャ音楽院留学。2004年「第35回イタリア声楽コンコルソ」ミラノ大賞、松下電器賞。2007年「第12回世界オペラコンクール新しい声」アジア予選ファイナリスト。発声法の研究のために解剖書を読み漁ったことからリハビリに興味を持ち、身体や脳の機能など専門教育を経て作業療法士の国家資格を取得。かごしま音楽教室Sing代表。

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