ブルグミュラー25の練習曲 8.優雅 を解説

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みなさん、こんにちは、声楽・ピアノ教室のかごしま(鹿児島)音楽教室Sing!、郷田です!

今回は、ブルグミュラー25の練習曲より第8番「優雅」について解説いたします!

タイトルについて

優雅というタイトルが本当にピッタリの曲ですね。この曲は「装飾音」が特徴的な曲です。

例えば、カストラート全盛期の声楽曲などを聞いたことがありますでしょうか?コロラトゥーラ、又はフィオリトゥーラとも言って、きらびやかな装飾音を軽やかに歌う曲を、ぜひ聴いてみてください。そういった「軽やかさ」を学ぶための曲としてはとても良い曲です。

形式

楽節A+楽節B+楽節A(繰り返し記号で戻る)の三部形式をとっています。

楽節A

molto legate e leggiero(とても音を繋げて、そして軽く)と書いてありますね。

この「軽く」演奏するにはどうしたら良いでしょう?特に「装飾音に重みを持たせない」と言う事が大切になってきます。

しかし、軽さ、を意識しすぎれば「音抜け(鍵盤を押しそびれる)」が出てくる可能性があります。また逆に、音抜けしないように、と意識すると今度は音色が重くなってくるかもしれません。

それを手首の柔らかい動きに注目しながら、「どのような手首の動きをすればバランスよく軽さを出す事ができるのか」トライしてみましょう。

このように、装飾音がある右手にとても意識がいくと思います。しかし、左手のタッチも同じくらい非常に大切です。右手の意識に追われて左手が雑にスタッカートしないように「大切に」柔らかいスタッカートを心がけましょう。それぞれの片手練習をよくやってみましょうね!

楽節B

楽節Aと何か変化しましたよね?

そうです、右手メロディと左手伴奏→右手伴奏と左手メロディにスイッチしています。

左手は、チェロを想像するといいのかなと個人的に思います。

そして楽節Bの3小節目では右手左手共に和音を奏でていますね。

この、右手左手の同時和音で進行する箇所ですが、各指の重さのバランスは非常に大切です。左手や右手の内声のタッチが強くなれば、この曲の持つ「軽い印象」を損ねてしまいます。

やはりソプラノのメロディがしっかり聞こえて、中低音というのは軽いタッチを実践する必要があります。逆に言うと、この曲が陰影があって暗い印象の曲ならば、中低音のタッチは重くする必要がある、と言う事になります。

この曲は、とにかく「軽々しく弾く事」の技術習得練習曲、と思って取り組んでみてください!

GOUDA AKITOMO(音楽家、作業療法士)

武蔵野音楽大学卒業、同大学院修了。イタリア国立ボローニャ音楽院留学。2004年「第35回イタリア声楽コンコルソ」ミラノ大賞、松下電器賞。2007年「第12回世界オペラコンクール新しい声」アジア予選ファイナリスト。発声法の研究のために解剖書を読み漁ったことからリハビリに興味を持ち、身体や脳の機能など専門教育を経て作業療法士の国家資格を取得。かごしま音楽教室Sing代表。

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